従たる給与についての扶養控除申告書について
従たる給与とは、もし3ヶ所から給与を頂いているとします。一番たくさんもらっている給与が主たる給与となります。その他の2ヶ所からもらっている給与が従たる給与となります。
主たる給与をもらっている会社には「平成○○年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出します。
従たる給与をもらっている会社には「平成○○年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出いたしません。給与から引かれる源泉所得税が高い金額(乙欄)になります。
主たる給与で年末調整をします。従たる給与は年末調整をしません。確定申告の時に合算して計算します。
そこで主たる給与の年末調整で所得税額が全額返ったとします。所得金額より控除金額が多くなっています。主たる給与の年末調整で配偶者控除、扶養控除、基礎控除等が引き切れない場合があります。
この様な場合、主たる給与から引かれる源泉所得税が一般的には多くなっています。その多くなっている分を従たる給与の源泉所得税の乙欄から控除します。そのために会社に「平成○○年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出します。「平成○○年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出すると、従たる給与の源泉所得税が少なくなります。
具体的な例ですが、給与の所得が150万、社会保険料と小規模共済掛金の金額が120万だとします。これの差額が30万(①)です。配偶者控除有り、扶養が2人だとします。「配偶者控除+扶養控除+障害者控除+寡婦(寡夫)控除+勤労学生控除+基礎控除」②の金額は38万+38万×2+38万=152万円となります。①より②の金額が多いです。かつ、従たる給与をもらっているなら、「平成○○年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」をその会社に提出することができます。
「平成○○年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出すると、従たる給与の源泉所得税が、扶養親族等1人につき1,610円分やすくなります。